ストーリーブランド戦略
どうして美しい音楽は何十年も記憶に残っているのに、雑音は1日もしないうちに忘れてしまうのでしょう。
当たり前のようですが考えてみると不思議な話です。
アメリカ・アマゾンで星4.8の高評価(525レビュー中 90%が星5)を獲得したベストセラー本の著者、「ドナルド・ミラー」は、こう言っています。
ミュージック・シティと呼ばれる都市に住んだおかげで、
私は音楽と雑音の違いについてたくさんのことを学んだ。音楽と雑音の違いについてわかったことを一言で表すと、
「友人たちは音楽を、私は雑音を生み出す」
ということになるが、もう少し別の見方もできる。
理論的に言えば、音楽と雑音は似たようなものだ。
どちらも、鼓膜をふるわせる音波が伝わって生み出される。
だが、音楽は一定の規則に従って提示されているため、
脳は音楽を雑音とは異なるレベルで記憶できる。美しい音楽作品と、ネコがネズミを追い回して大騒ぎする音との間には明らかな違いがある。
一般的な企業のウェブサイト、基調講演、会社説明は後者である。
そして、雑音のような情報は、生存本能の欲求にも反すると著者は続けます。
脳は常に情報を整理しているため、毎日無数の不要な情報を廃棄している。社内目標を語ったりすると、消費者の脳はそれを「役立つ情報」ではなく「不要な情報」だと判断する。
脳は情報を処理するときにカロリーを消費する。
だが、不要な情報でカロリーを消費するのは避けたい。なぜなら、無駄なカロリー消費は生存の欲求に反するからだ。
(『ストーリーブランド戦略』より)
簡単に説明すると、雑音のような情報を伝えると消費者は本能的に耳を塞ごうとするため、
「顧客を混乱させたら負け」
ということですが、実際には、多くの企業のウェブサイトや商品説明は、雑音として処理されているのが現状です。
そもそも聞いてもらえていないので、当然、記憶にも残らず、自社商品が選ばれることはありません。
ではどうすればいいのか?
1つ簡単な方法があります。
それは、
「何を書くかではなく、何を書かないか」
を決めるという方法です。
具体的には、自分が映画の脚本家になったことを想像してメッセージを考えてみます。
映画『マトリックス』を例にすると、
この映画は、普通の会社員だった主人公が、突然、自分が「救世主」だと告げられ、
仮想現実空間を舞台にコンピュータと戦い人類を救おうとする、
という作品ですよね。
でももし、この映画の中に、ボクシング王者を目指して減量に励み、勉強も頑張って司法試験に合格し、疲れた主人公が癒しを求めてネコを飼う
なんて場面が、含まれていらどうでしょう?
まず観客は混乱して興味をなくしてしまいますよね。
著者の言葉を借りると、
"作り手があまりにも多くの情報を詰め込むと、観客はたくさんのカロリーを消費してその情報を整理しなくてはならない。
結果として、別のことを考え始め、映画に対して興味を失う。"
という状況になります。
ビジネスで考えてみると、
「主人公である消費者が、ウェブサイトや商品説明の雑多な情報によって混乱し、興味を失っている。」
これが現状でしょう。
逆に、未来像が明確にイメージできるような、簡潔で、消費者の関心を引くメッセージを作ることができれば、
雑音を流し続ける他社とは違い、自社商品やサービスを人々の意識に浸透させることができるでしょう。
そして、消費者に1番に思い出してもらえるブランドを構築し、
売上を一気に伸ばすことが可能になります。
ぜひ、あなたのウェブサイトや商品説明を、映画のようにわかりやすくできないか、削ぎ落とす情報はないか考えてみてください。
もしあなたが、
消費者の頭に残るような強力なメッセージを作って売上をドカンと伸ばしたいなら、こちらのページを見ると良いでしょう。
ストーリーブランド戦略
7つの項目を埋めるだけ強いメッセージが作れる超簡単な秘密
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